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自然・動物・植物

2022年5月12日 (木)

幻の石鎚化石湖

先週は愛媛県との県境にある四国カルストについて紹介しましたが、愛媛県でもう一つ忘れてならないのが石鎚山。

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 古くから修験道の山として知られ、空海もここで修行したと言われています。周りには石鎚神社や極楽寺などがあります。地質学的にも、四国には珍しい火山であり、また西日本の最高峰でもあります。

この石鎚山のある場所には、かつてはなんと湖がありました。その証拠に、石鎚山の火山岩の下には、湖だった頃に堆積した地層が広がっており、そこからは植物や魚類の化石が発見されています。「石鎚化石湖」と呼ばれるこの湖は、今から2000万年ほどまえに海水面に近い標高の場所で発生し、その後1500万年ほどまえの火山活動により、今の標高まで押し上げられました。

 2000万年前と1500万年前と聞いて、地学に詳しい方ならピンときたかもしれません。

2000万年前には日本列島が大陸から切り離され始め、日本海が発生し始めた時期であり、1500万年前は四国全体が大きく隆起した時期にあたります。おそらく、石鎚化石湖は2000万年まえの地殻変動の時にできた地表のしわに溜まった湖であり、その後の四国の隆起に伴う火山活動でできた石鎚山の火山岩の下に埋まっていったのでしょう。

 このように、石鎚山は人類の歴史だけではなく、地球の歴史も今に伝える場所なのです。

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(佐川地質館での石鎚化石湖展示)

2021年4月17日 (土)

北と南から

 この4月に佐川地質館に新しく学芸員として赴任してきました森と申します。

四国の北隣の広島県生まれで、北極圏の近くにあったアラスカ大学を卒業後、これまで九州や愛知で学芸員として働いてきました。館内の標本の確認、ウェブサイトの更新など、すべきことが多くてパンク気味ですが、早く仕事に慣れるべく努力していきたいと思います。

 

先日、ある方からなぜ佐川にカルスト地形があるのかという質問を受けました。

 

佐川の大地は、太平洋のプレートによって南から運ばれてきた土砂からなっています。南方にあったサンゴもこの土砂の中に巻き込まれて運ばれてきました。このサンゴなどの石灰分が溶け出してできたのが鍾乳洞やカルスト地形です。佐川ではナウマンカルストや不動が岩屋洞窟が有名ですね。

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佐川町からは、石灰分が溶け出す前のサンゴの化石もたくさん見つかっています。

 

ここで、地質に興味をお持ちの方は違和感をお持ちになったかもしれません。日本列島に沈み込んでいる太平洋のプレートは、主に東から西側に移動しています。それならなぜ、佐川に南から来た土砂や化石があるのでしょうか?実は、プレートの沈み込む方角が4000万年ほど前に北北西から西北西に変わったのです。当然、それより前に佐川の地に到達した土砂には、南方起源の生き物の化石が含まれます。

北からやってきた私が南からやってきた化石を扱うのも、巡り合わせかなという気がしています。

2020年4月 4日 (土)

サクラサク

みなさん こんにちは!

桜の舞い散るのが美しい今日この頃

いかがお過ごしですか?

今日は、地質館の宇宙桜が咲いたことをご報告いたします。

知らない方のために。

宇宙桜というのは、宇宙飛行士の若田光一さんと一緒に

種子が宇宙に行った桜で

種類はワカギノサクラとなります。

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今日数えてみたら、蕾と花で7つお花がありました。

小さい木なんですけど、頑張って咲いている姿が

けなげで美しいな、と思います。

お庭のイチョウも新しい芽が芽吹いていました。

自然の力強さには元気をもらいますね。

ではみなさん よい週末を!

 

 

 

2020年2月 1日 (土)

お花が咲いたよ

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みなさん こんにちは!

今日は毎年恒例となりました

冬の風物詩?

今年も咲いたよバイカオウレン、のご紹介を致します。

バイカオウレンは植物学者の牧野富太郎博士が見つけたお花で

2月ぐらいに咲く、いちごに似た小さなお花です。

四国周辺にしかなかったような・・・気がします(あいまい笑)

山間の、湿気のある日陰に群生していることが多く

白く可憐なのがファンにはたまらない一品となっております。

地質館のお庭にほんの少し、

受付にも飾ってありますので

気になる方は見に来てくださいね!

ではでは

お知らせでした☆

2019年6月 8日 (土)

にょきにょきの季節

こんにちは~!

朝からカーッと暑い佐川町ですが、

皆さん いかがお過ごしでしょうか。

中庭に出てみると

何やら湿度の高い時に登場する彼らが、今年もやってきておりました。

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ひょっこり☆

よく見てみると、そこら中にいるたくさんのキノコさん達が!

大きいのもいるし、すでにかじられているのもいるみたいです。

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ふちがないね~😃

コケも豊かに茂っています。

では、6月も頑張ってまいりましょう~。

それではまた🎵

 

 

2019年5月22日 (水)

内緒話

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みなさん こんにちは~

なんだか暑くなって

もう夏みたいですね。

地質館には

四つ葉のクローバーがいっぱい生える場所があって

たまに摘んだりするんですが

草も十分に伸びたので

草刈りをしたら

なくなってしまいました。

そしてまた生えてくるでしょう。

5つ葉や6つ葉も見つけたことがある穴場です。

でも他の人には内緒だよ~ん❤

ではまた。

2019年3月29日 (金)

かわいい春

小さな春が来ましたよ。

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地質のお庭にある、宇宙桜の蕾❤

バタバタしてたら1週間たってしまったので

今はもう咲いてるよ~

幹が切られて、小さな支枝だけになっているのですが、

ちゃ~んと花を咲かせる力がある。

見事だなあ、と思います。

またねー

 

 

 

2019年2月 6日 (水)

冬のお花


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みなさん こんにちは!

今日のモフモフ↑苔です。

これはただのモフモフではないんですよ。

でも本当に触ったらモフモフしてるんですけどね。

それは置いといて

今日はこのモフモフからの間から出てくるものを紹介したいのですよ。

そう、それはこれ↓

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はい、バイカオウレンです。

薄暗い湿った山間で

可憐にも小さく白い花を咲かせておりました。

こんな感じでも↓

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やっぱりイチゴっぽい。

何かしら健気な感じがいたしますね。

というわけで、

今年もバイカオウレンを

ブログでお披露目することができてよかったです。

では、今日のところはこの辺で

さよ~なら~

2016年1月 9日 (土)

開花宣言

皆さん おはようございます。

今年も

さくらの・・・もとい

バイカオウレンの季節がやってまいりました

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寒空の下、白いお花が可愛く咲いています。

地質館の庭の隅っこに

小さくいるの。

どうぞ見つけてね


2014年9月14日 (日)

ニューカマー

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皆さん こんにちは。

地質館前の田んぼとお空が秋めいてきて

すんごく気持ちのいい今日のお天気↑

いかがお過ごしですか?

さて、先日から館にも

新しい仲間がやってきましたよ☆

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↑宿を借りてます。

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↑海にお花を咲かせます。

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↑ツンツクツン。

新しい海の仲間が待ってるよん♪

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