"超古代"沈み込み帯の痕跡
アトランティスやムー大陸など、現在の文明以前にも高度に発達した文明があったのではないかという話があります。人類は過去にも現代文明と同じくらい高度な文明を築いていたと思うと、ワクワクしてきます。もちろん、そのような文明があったという証拠はないのですが。
一方佐川町の柳瀬川沿いには、”超古代”ーおよそ5億年ほど前にあった沈み込み帯の証拠が残っています。地震が起こると「日本列島の下にはプレートが沈み込んでおり、それが原因で地震が起こる」とよくテレビや新聞で解説されていますが、このプレートが沈み込むときにその強い圧力と温度で岩石が化学変化を起こして「変成岩」と呼ばれる岩石が発生します。現在四国でよく見られるこの変成岩は、1億年ほど前のプレートの沈み込みで化学変化を起こした岩なのですが、柳瀬川沿いに見られる変成岩は、今から5億年ほど前に沈み込み帯で発生したものと言われています。
大陸の配置は1億年前にはかなり現在のものに近づいてきていましたが、5億年前ともなると全く違います。柳瀬川沿いの変成岩は、今の南中国にあたる大陸プレートに、ある海洋プレートが沈み込むことで発生したと言われていますが、この沈み込んでいた方のプレートは、現在は全て沈み込んでしまい存在していません。しかし証拠のない超古代文明と違い、この変成岩が超古代の沈み込み帯の存在を証明しているのです。
柳瀬川沿いにみられる変成岩