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2022年8月15日 (月)

謎と化石の黒瀬川帯

 化石の宝庫、佐川町。およそ3億年前から1億年前までの、とても長い時代にわたる化石記録が残っています。

 その中でも特に化石が多く出ているのが、黒瀬川帯と呼ばれる地域です。

 黒瀬川帯は、東は関東山地に始まり、紀伊半島・四国を通って九州まで東西に走っている地層帯で、東西は1000kmほどの長さがあるのに、その幅はわずか数kmほどの、とても細長い分布をしています。佐川町付近ではだいたい国道33号線に並行するように、およそ3億から2億年前の時代の黒瀬川帯の地層が分布しており、そこからは二枚貝の化石が豊富に見つかっています。化石発掘体験がかつて行われていた下山や、現在行われている川内ヶ谷も、この黒瀬川帯に含まれます。

 この黒瀬川帯ですが、より新しい時代の地層に取り囲まれるように分布しており、どうしてこのようなことになっているのか、日本の地質学の謎の一つとされています。断層に沿って南方から移動してきたと言うのが有力な説ですが、新しい時代の地層を覆うように分布していた古い時代の地層が、この部分を残して削り取られたのではないかという異論もあり、結論は出ていません。

 謎に満ちた黒瀬川帯ですが、黒瀬川帯が佐川町を通ってくれているおかげで、佐川町が化石の宝庫となっていることは確かです。次に国道33号線を走るときには、黒瀬川帯の化石と謎に思いを馳せてみてください。

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黒瀬川帯の風景

 

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